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税理士法人ZEN
リレーのバトンを受け渡す2つの手。どこまで自分でやり、どこから税理士に渡すかを表している

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freee・マネーフォワードで会社設立──どこから税理士に頼むべきか

小武 賢二
  • クラウド会計
  • 会社設立
  • 税理士の選び方

freeeやマネーフォワードを使えば、会社設立から日々の記帳まで、かなりの部分をご自身で進められます。実際、専門家に頼らず設立まで終えてしまう方は珍しくありません。

一方で、しばらく自分で運用したあとに「ここから先は相談したい」とご連絡をいただくことがあります。そして、その相談が来る場面には共通したパターンがあります。

この記事では、自分でできる範囲と、税理士に頼んだほうがよい境目を整理します。

設立から記帳まで、いまはかなりの部分を自分でできる

まず前提として、いまのクラウド会計はよくできています。

特徴的なのは、freeeにもマネーフォワードにも、会計ソフトとあわせて会社設立を支援するサービスが用意されていることです(freee会社設立、マネーフォワード クラウド会社設立)。項目を順に入力していけば、定款や登記に必要な書類が作成でき、設立後に税務署や年金事務所へ提出する届出書類までひととおりそろいます。

費用の面でも差が出ます。サービスの利用料そのものはかかりません。電子定款に対応しているため、紙の定款の作成時に必要になる収入印紙代4万円も不要です。定款の認証手数料(必要なのは株式会社の場合で、合同会社では不要です)や登録免許税はどの方法をとっても必要ですが、登記まで自分で進めれば、専門家への報酬は生じません。

設立が済んだら、そのまま会計ソフトで日々の記帳へ。銀行口座やクレジットカードを連携しておけば、取引明細が自動で取り込まれ、仕訳の候補まで提案されます。設立から記帳までが一本の流れでつながっているのが、freeeやマネーフォワードを使う強みです。

それでも相談が来るのは、だいたいこの3場面

書類の作成も日々の入力も自分でできる。それでもご相談をいただくのは、次のような場面です。

1. 「入力できた」と「正しい」は違う

自動仕訳は便利ですが、提案された勘定科目が自社にとって適切とは限りません。

判断が分かれやすいのは、たとえば次のような場面です。

  • 買ったものを資産として計上するのか、その期の費用にするのか
  • 事業とプライベートが混ざった支出をどう按分するか
  • 決算をまたぐ取引を、どちらの期に入れるか

入力自体は完了しているので、画面上はエラーになりません。決算のときに初めて気づくと、さかのぼって直す手間がまとめて発生します。

2. 「入力」ではなく「選択」を迫られたとき

役員報酬をいくらに設定するか。消費税の扱いをどうするか。

これらは操作の問題ではなく、選択の問題です。会社の利益の見込み、社会保険の負担、取引先との関係によって答えが変わります。ソフトは入力された内容を処理してくれますが、「自社にとってどれが有利か」までは決めてくれません。

そして、こうした選択には期限があるものが少なくありません。気づいたときには選べる幅が狭まっている、ということが起こります。

3. 数字を見せる相手ができたとき

融資を受ける、株主や投資家に説明する、取引先から決算書の提出を求められる。

このとき決算書は「自社の記録」から「他人が判断材料にする書類」に変わります。求められる精度も、説明できる状態になっているかどうかも、一段上がります。ここで初めて専門家を探し始める方は多いです。

頼むかどうかを決める、3つの判断軸

迷ったときは、次の3つで考えると整理しやすくなります。

1. その時間を、何に使いたいか

経理にかかる時間は、慣れれば短くなります。ただ、調べながら判断する時間は簡単には減りません。その時間を事業に向けたいかどうかは、コストとの比較で考える問題です。

2. 判断が必要な場面がどれだけあるか

取引がシンプルなうちは、自分で回せます。人を雇う、資産を買う、事業を増やす。こうした変化が増えるほど、選択の場面が増えます。

3. 数字を見せる相手がいるか

社内で完結しているうちは、多少の粗さは後から直せます。外部に出す予定があるなら、早い段階で整えておくほうが結果的に楽です。

依頼のしかたは、大きく2つ

税理士への依頼のしかたは、大きく2つに分かれます。

  • 決算・申告だけを依頼する——日々の記帳は自社で行い、年に一度の決算・申告を依頼する
  • 顧問として継続的に依頼する——決算・申告に加えて、日常の相談や記帳内容のチェックまで含めて任せる

当法人は原則として顧問契約(1年単位)をお願いしていますが、決算申告のみのスポット対応も承っています。

では、どちらを選ぶか。ここは、さきほどの「選択」の話とつながります。

税務上の有利・不利を分ける選択には、事前に決めておかないと間に合わないものが少なくありません。決算のときにまとめて見ようとしても、その事業年度の選択はすでに終わっていて、動かせないことがあります。

つまり、決算だけを依頼する形は「記録を正しくまとめる」ことはできますが、「選択を有利にする」余地は限られます。継続的に見ている意味は、そこにあります。

とはいえ、判断が必要な場面が少ないうちは、それで十分なこともあります。選択の場面が増えてきたら継続に切り替える、という進め方で問題ありません。

まとめ

自分でできる範囲は、確実に広がっています。設立も記帳も、以前のように専門家なしでは進まないものではなくなりました。

境目になるのは、操作ではなく判断が必要になったとき、そして数字を見せる相手ができたときです。この2つが出てきたら、一度相談してみるタイミングだと考えていただければと思います。

判断に迷う段階でのご相談も歓迎しています。「いま頼むべきかどうか」自体を一緒に整理するところから、お手伝いできます。

どこから頼むべきか、迷っていませんか

税理士法人ZENでは、初回30分のご相談を無料で承っています。「いま頼むべきかどうか」を整理するところからでも構いません。クラウド会計に精通した公認会計士・税理士が、全国どこからのご相談にも対応します。

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